・足太陽膀胱経による腰痛は、項背部から臀部にかけて重苦しく痛む。委中を刺せ。足太陽膀胱経上の鬱血を瀉血せよ。
・足少陽胆経による腰痛は、丁度針で皮の中を次から次へと刺すように痛んで、身体を前後に屈伸し難く、左右にも捻り難い。足少陽胆経上の成骨の端を刺して瀉血せよ。成骨とは膝の外側の突起した骨のことで、夏は瀉血を慎め。
・足陽明胃経による腰痛は、身体を左右に捻り難い。急に左右に捻ると痛みのため視覚異常を起こし、悲観する精神状態になる。足陽明胃経上の脛の前側にある三穴を取穴して上下均等に刺し瀉血せよ。秋は瀉血を慎め。
・足少陰腎経による腰痛は、痛みが背中に響く。足の内踝の上に二点取穴せよ。春は瀉血を慎め� �瀉血が過ぎると回復が遅い。
・足厥陰肝経による腰痛は、腰の中が突っ張るようまで弓の弦を張ったようである。足厥陰肝経上の踝からフクラハギまで診察しコリコリした塊が連なっているのを探し刺せ。この患者の中でよく痛みを訴えるかと思うと、急に痛む部位がはっきりしなくなる者はその痛所を三刺せよ。
ヒップ著名な脊柱側弯症
解脈による腰痛は、痛みが肩に響き目がぼ~っと暗くなって時にまた小便をちびることがある。膝にある脈上の筋と肉との割れ目及び、委陽付近の血絡から瀉血せよ。欝血の色調が取れたら止めよ。
解脈よる腰痛は、帯をぐいっと引っ張られるように痛んで、今にも腰が析れはしないかと恐れる程である。解脈上の委中附近の黍の粒ぐらいの大きさにしこった血絡を刺して、黒血を瀉血せよ。血の色が赤くなったら止めよ。
同陰脈による腰痛は、腰の中にまるで小さな分銅でも入っているかのように腫れて痛む。同陰脈上の足の外踝の上方、絶骨の端を三刺せよ。
陽維脈による腰痛は、痛所が腫れる。陽維脈が足太陽膀胱経と交わるふくらはぎの下、地 上一尺の部位を刺せ。
衡絡脈による腰痛は、身体を前後に屈伸し難く、仰向くと転倒しそうになる。この病は重い物を持ち挙げて腰を痛めたためで、衡絡脈が通じなく成って悪血が此処に溜まっているからである。委陽を刺せ。
何が背中上部の痛みを引き起こしている可能性
この場合は筋間の委中の上方数寸に並列している欝結を二刺して瀉血するのである。
会陰脈による腰痛は、痛所の皮膚上にたらたらと発汗し、汗がひくとのどが渇いて水を飲み、飲み終わるとこんどは身体がむずむずして走り出したいような気にかられる。直陽の脈上を三刺せよ。それは陽蹻脈上の膝膕窩の下五寸に横たわっている。もしそこに欝血の盛んな血絡を見つけたなら瀉血せよ。
飛陽脈による腰痛は、痛所の上が膨れ上がっている。痛みが甚だしいと悲しんだり恐れたり精神が動揺する。飛陽脈上の内踝の上方五寸、足少陰腎経と陰維脈との会合する所を刺せ。
陰蹻脈による腰痛は、痛みが胸まで響き、目がぽ一っと暗くな� ��たり、激しい時には痙攣をおこしてそっくりかえり、舌が巻さあがって物が言えなくなる。内筋を二刺せよ。それは内踝上方の二寸、大筋の前、足太陰脾経の後に在る。
散脈による腰痛は、痛むと発熱し、熱が甚だしい時は胸苦しくなり、また腰から下は積み木の間にはさまれたように重くて動くことができない。病状が激しくなると小便をもらす。散脈上の膝前、骨と肉との問隙で、外側に血絡が東になっているのを見つけて三刺せよ。
貧血の子供たちが引き起こす
肉里脈による腰痛は、激しくて咳もできない。咳をすると筋が収縮して引きつる。肉里脈上に二刺せよ。それは足太陽膀胱経の外側、足少陽胆経の絶骨の後にある。
腰痛で痛みが背骨をはさんで上行し頭に響くので、首筋がすくみあげたように強張るときは、足太陽膀胱経上の委中を瀉血せよ。
痛所が凍える時は、足太陽膀胱経、足陽明胃経上を刺せ。
痛所が熱する時は、足厥陰肝経上を刺せ。
前後に届伸でさない時は、足少陽胆経上を刺せ。
内部の熱のためにゼイゼイ」と息づかいが荒くなった時は、足少陰腎経上と委中とを刺して瀉血せよ。
腰痛で痛所が凍えて体を左右にねじることができない時は、足陽明胃経上を刺せ。
痛所 が熱する時は、足太陰脾経上を刺せ。
内部の熱のためにゼイゼイと息づかいが荒くなった時は、足少陰腎経上を刺せ。
大便の出具合が悪い時は、足少陰腎経上を刺せ。
下腹がいっぱいになって張る時は、足厥陰肝経上を刺せ。
折れるように痛んで前後に届伸できず、腰をあげられないのは足太陽膀胱経上を刺せ。
痛みが背の内側に響く時は、足少陰腎経上を刺せ。
腰が痛んで下腹に響き、更に横腹にまで響くので仰向くこともできない時は、腰臀部における太陰・厥陰・少陽の交点のある八髎穴とその外側線上の輪穴を取れ。
これら腰痛の刺法による治療に際しては、月の盈ち欠けによって刺数を増滅せよ。抜針したならば直ちに治るものである。もし治らなければ、左側なら右穴、右側なら左穴を取穴せよ。
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